原状回復工事基準にそぐわない費用に負担義務はあるか?

賃貸

ビルなどで原状回復工事を行う場合、契約書などにある「原状回復工事基準」に基づいて見積もりが出されます。見積もりのなかには、こうした基準にない高額の工事が算定されていることがあります。

この場合、賃借人に負担する義務はあるのでしょうか?

 

賃借人の概要

株式会社カーツメディアコミュニケーション

永田町グラスゲートに入居

1階 37.69㎡/11.40坪

地下1階 172.43㎡/52.16坪

 

賃貸人の概要

株式会社Aエステート

PM(賃貸経営管理業務)、BM(ビル管理運営)はSF不動産株式会社が務める

 

安心して原状回復案件を相談できる専門家

賃借人が事務所を退去するため解約通知を提出すると、PM会社より原状回復の見積もりが送られてきました。

金額は370万円。賃借人の想定よりも高額であり、なんとか費用を抑えたいと思いました。しかし、賃借人はオフィス移転・原状回復に関して素人です。そこで対応法を求めてインターネットを検索しました。

いくつかの専門家が見つかりましたが、そのなかで実績があり、非弁行為やNDA(秘密保持契約)等、法務にも詳しい株式会社スリーエー・コーポレーション(3AC)に依頼することに。

 

専門家が指摘した3つの問題点とは

天井

3ACの担当者が現場と見積もりを確認したところ、3つの問題点を指摘しました。

 

①床を何で貼り替えるか原状回復工事基準に記載されていない

→例えばタイルカーペット、磁器質タイル、ルースレイタイルなど、どれで貼り替えるかで原状回復費は変化します。原状回復工事基準に記載がない高価な床材について賃借人が費用負担する義務はあるのか、という問題がありました。

 

②見積もりに記載されている工事面積に疑義

→図書がなく、工事面積の根拠が希薄でした。3ACが実測したところ見積書にあった施工面積は実際より多く計上されていました。

 

③床・壁・天井が新品同然

→まだ使用できる床・壁・天井を貼り替えるのはゴミを増やすだけでなく、日本人の“もったいない”の精神にも反します。しかしこの点に関しては原状回復工事基準に記載がありました。

ただし、②にあったように施工面積が多く計上されており、実際に貼り替えする量は見積書よりも少ないことは間違いありません。

 

まっとうな指摘が工事費削減につながる

賃借人は3ACが抽出した問題点を指摘し、エビデンスに基づき適正な方法で査定された見積もりと通知書を賃貸人に提出しました。

結果、工事費用は230万円となり140万円の削減に成功しました。当初の見積額が370万円であったため、約37.83%の削減率になります。

 

 

株式会社カーツメディアコミュニケーションからいただいたコメント

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3ACに現地調査や協議のサポートをしていただけたことで、ビル側との面談、金額合意まで短期間で終わらせることができ、大変感謝しております。また、大幅に減額していただき大変驚いております。 ビル側より提出された見積書をよく確認し、契約書、図面と照らし合わせることで、問題点を発見することができるという事を教えていただき、大変勉強になりました。 今回、3ACの専門家である山田貴人氏に相談できて、本当に良かったと思います。また今後オフィス移転をする際にはご連絡させていただきます。この度は本当にありがとうございました。 

(代表取締役 富樫 嗣 様)

 

 

査定者の所見

査定員 山田貴人

原状回復工事を行うにしても、無制限な工事が許されるわけではありません。その物件の「原状」が何か、根拠のない工事は適正なものとはいえないでしょう。

一見問題のなさそうな見積書であっても、専門家が見るととんでもない計上がなされているケースもあります。「原状回復工事が高い」と感じたら、一度確認してもらうことをおすすめします。

一般社団法人RCAA協会会員
株式会社スリーエー・コーポレーション
査定者 山田 貴人

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