家賃未払いの解約は原状回復と遅延損害金で敷金返還が絶望的?

渋谷の街並み

厳しいビジネス状況から賃料未払いに陥り、やむを得ずオフィスを退去するケースもゼロではありません。そういう状態ですから、敷金の返還は大きな重要性を帯びます。

今回ご紹介するケースは約37万円の返還予定だった敷金を大幅に増額できた事例です。

 

賃借人の概要

TIBANNE社のある区

賃借人 TIBANNE社(代表:Mark Karpeles氏)
テナント

東京都渋谷区 C・O渋谷

187.39㎡ / 56.58坪

 

賃貸人の概要

賃貸人 A株式会社
ビル管理業者 株式会社B
指定業者 株式会社C

 

多額の遅延損害金と原状回復費用で敷金返還は“雀の涙”に

賃借人は、営業上の売掛金の回収が滞り賃料の未払いが生じたことから、ビル側より解約を通告され、12月10日に明け渡すことになりました。しかし、12月10日時点で原状回復工事が完了しておらず、翌年の1月31日まで明渡しが猶予されます。

その際、ビル側より遅延損害金として、12月10日~1月31日までの賃料・共益費の倍額相当である561万4796円を請求されました。すでに行っている原状回復工事費314万円、残りの原状回復工事費761万円と合わせると1636万5796円もの大金です。

ビル側は、上記金額を敷金として預かっている額と相殺し、37万704円を返還すると言ってきました。賃借人が預けていた約1670万円の敷金からすると雀の涙のような金額です。

賃借人は少しでも敷金の返還額を増やせないかと、原状回復の専門家である一般社団法人RCAA協会(原状回復・B工事アドバイザリー協会)に相談し、協会員のスリーエー・コーポレーション(3AC)にサポートを依頼することにしました。

誠意ある交渉が通じ、条件や敷金返還額が大幅改善!

3ACのサポートによって、原状回復工事の費用を適正化するとともに、解約明渡し日を1月31日から1月1日とすることに成功。さらに遅延損害金は取らないことを認めさせました。

当初の状況と結果を以下の表にまとめました。

  当初 結果 差額
遅延損害金 5,614,796円 0円 ▲5,617,796円
原状回復工事費 3,140,000円 2,268,000円 ▲872,000円
原状回復未工事分 7,610,000円 1,545,460円 ▲6,064,540円
合計 16,365,796円 3,813,460円 ▲12,552,336円

当初、約37万円しか返ってこないはずだった敷金は、約1255万円の返還が確定したのです。

実は、3ACの担当者の見るところ、原状回復工事はさらなる減額が可能でしたが、ビル側に譲歩し、腹を割った誠意ある交渉を優先しました。そうしたビル側との丁寧な協議が本事例の結果につながったといえるでしょう。

お客様の声

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オフィス退去に伴う原状回復が高額であったため株式会社スリーエー・コーポレーションに相談しようと思い、弊社の今までの経緯や事情を話したところ、ビル側に対する債務を軽減する話に発展し、原状回復はもちろんのこと、工事期間や明渡し期限も含めてビル側(賃貸人側)と協議をすることになりました。 弊社の賃借人としての主張はともかく、ビル側(賃貸人側)にも譲歩し次のテナントがすぐに入居できる日程を提案しながらの協議が進んでいった。 その熱意・誠意とさらに具体的な金額や日程を説明した結果、ビル側(賃貸人側)が納得し最大なる譲歩をいただいき合意できたことは、特殊な専門家である一般社団法人RCAA協会の運営会社の株式会社スリーエー・コーポレーション様以外では無しえなかった技を提供していただいたことへ感謝します。

(TIBANNE社 様)

担当者の意見

腹をわって、誠意をもって交渉し、譲歩も提案

本来であれば、解約明渡しが遅れ遅延損害金や原状回復費用などを差し引かれて37万円ほどしか敷金が返って来なかったが、ビル側担当者とち密な協議を繰り返し、しかも年末の12月30日夕方にビル側(賃貸人側)へテナントの代表と役員同行の上、解約明渡し日の翌年1月1日(猶予期間を30日短縮)を認めていただき、遅延損害金や原状回復金額を減額していただき解約合意書を締結したという、人と人との駆け引き無しの誠意をもった話し合いによる結果である。

 

この記事を書いた人

査定員 堀田猛

 

堀田 猛 (Takeshi Hotta)

一般社団法人RCAA協会 理事
【協会会員】株式会社スリーエー・コーポレーション 執行役員

  • 原状回復・B工事査定員
  • 宅地建物取引士
  • 商業施設アドバイザー

サイバーエージェントグループなどの原状回復、B工事の専任アドバイザーとして、オフィス移転の多数実績を有する。
IT業界のプラットフォーマーである株式会社スカラ、株式会社じげん、株式会社ブロードバンドタワーなどオフィス移転アドバイザーを多数社務めている。

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